Identitial

手を出したがりの人の備忘録にしたい

記事を書く仕事をしてみて気づいた事

中学の時までは国語でしか点数が稼げていなかったけれども,高専に入って以降,理系の道を順当に歩いてきた私には文章を書くという仕事は難しかった. 正確には「日本語を正しく使うことは難しかった」だろうか. だらだらと文章を書くこと自体は全くもって苦ではないのだが,今まで正しいと信じて疑わなかった日本語が実は間違っていた,というのが多々発生してしまった.

てにをは

これは至るところで指摘されることだろう. 先ほどの文章であれば, 「日本語を正しく使うことは難しかった」 「日本語を正しく使うことが難しかった」 この違いはどうだろうか.

前者は「正しくはないが使うことは簡単である」という意味あいが強く感じられる. 後者は「他はわからないが正しく使うことが特に難しかった」と読み取れる.

このニュアンスの違いをかぎ分けられるようになるのはいつだろうか.

閉じるひらく

下さい,ください. 致す,いたす. 頂く,いただく. 出来る,できる.

下さいというのは比較的簡単なほうで,以下に例文を示す.

「下着を脱いで下さい」 「下着を脱いでください」

閉じた(漢字で書く)場合,この文章は「脱いだうえで,その下着を私に下さい」という意味あいになる. ひらく(仮名で書く)場合,この文章は「ただ下着を脱いで」という意味あいになる.

ならば敢えて,下さいと閉じる場面にも遭遇するのだろうか.

書き言葉と話し言葉

現代日本においてはそれらの剥離というのは少ないはずではあるのだが,多少なりとも剥離は存在するものである. 「御社」というのは話し言葉であり,書き言葉としては「貴社」である. 他にもい抜き言葉ら抜き言葉など書くときには気をつけねばならないことは多々ある.

日本語は難しい

挙げた以外のものについても,多々気をつけるべき点はある. のだが,それらを列挙できるほど私は日本語に精通していない. 校正の仕事を改めて尊敬した一件だった.